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日記ブログのはずが、いつのまにか雑多なレビュー集になっていました。現在は、オーディオ初心者のbenoitを生暖かく見守るブログになっています。
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ども、いろいろとストレスフルなbenoitです。
その反動のせいか、久しぶりに大きな出費をしてしまいました。
以前から欲しかったノーチラス3712の後継となるノーチラス5712を予約してしまいました。
今となっては、半分後悔してます。これで年末のプラズマは消えましたorz
さて今回衝動買いしてしまったノーチラスは、以前紹介させていただいたようにパテックの中でも、ちょっと異質な存在で、30年前から細々と生産されていたスポーツウォッチのラインです。
今年はは30周年記念と言うことで、一時全てのラインが生産中止となり、10月にリニューアルされたニュー・ノーチラスが発表となりました。
まあ、ふたを開けてみれば完全新作の5980以外は、本当に良く見比べないと違いが判らない程度のマイナーチェンジに終わったわけですが。
例によって、今回の5712の話をする前に、その前身となる3712から話をさせてください。
2005年に発表となった3712は、ながらく3針、もしくはパワーリザーブのみというシンプルなラインのみであったノーチラスに始めてプチコンプリケーションであるパワーリザーブ、デイト、ムーンフェイズを搭載したラインでした。
対を成すオーディマ・ピゲのロイヤルオークが非常に多彩なバリエーションを誇るのとは対照的にノーチラスにはコンプリケーションモデルが存在していませんでしたので、当然のことながらこの3712は非常に注目を浴びました。
ただし、タダでさえ少ないノーチラスの供給に加え、前述の通り全ラインの生産中止が決定されていたため、たった数ヶ月しか生産されず、日本にも数本しか供給されない激レアモデルになってしまったのです。
こうなってしまうと、レアと判ると欲しくなる人たちや、転売目的の連中がこぞって集まりだし一瞬にして世界の市場から消えてしまいました。現在でも定価220万のところが400万前後で売り出されています。(まあ、これに関しては5712の発表に伴い値崩れするんではないかと思っていますが>転売厨乙)
こういった状況では、「実物を手に取ってから買う」主義の僕としては、どうにもなりませんでした。
しかし、今回の5712の発表に伴い「やはり、どうしても欲しい」という想いと「待っていた甲斐があった」ということで初めて予約をしてしまいました。
実物が届くのは、おそらく年度末ぐらいになると思いますので、物が届きましたら正式にレビューしたいと想っています。
ではでは

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ども、「星の王子さま」を読んでいるのですが、難解でなかなか進まないbenoitです。これって、童話じゃないよね?
さて、ついに本題のナルダンのパーペチュアルGMTについて書いていきたいと思います。
その(1)でナルダンの頭脳と紹介したエクスリン博士が1996年に自らの名をつけた「パーペチュアル・ルードビッヒ」を発表しました。
この腕時計の優れているところは、今までの永久カレンダーがリュウズと複数のプッシュボタンの組み合わせにより日付の設定をしなくてはならなかったのに対し、リュウズの操作のみで年・月・日・曜日・時刻の設定をすることが出来ることです。これは、長い機械式時計の歴史でも類を見ないものであり、まさに画期的といえるものでした。
このシステムにより、前述したように煩雑であった永久カレンダーの日付の調整が、きわめて簡単に行えるようになったのです。
しかし、このような画期的なシステムですら実は副次的なものにすぎませんでした。
このパーペチュアル・ルードビッヒは、永久カレンダーでありながら日付を含め逆回しが可能な腕時計だったのです。これが、いかに奇跡的なことかは機械式時計が趣味の方や、その(1)から辛抱強く読んでいただいた方には判っていただけると思います。
この二つの特性により、永久カレンダーという複雑機構が、日常生活の中で正確な日付を確認する道具としての本来の意味を取り戻したのです。
しかし、エクスリン博士の永久カレンダーへのアプローチはこれで終わりを告げたわけではありません。さらに1999年にGMT機構を追加した「GMT±パーペチュアル」を発表したのです。
GMTというのは、簡単に説明すると世界の時差を表示できる機能です。
このパーペチュアルGMTでは、例えば旅行や出張などで、+3時間の地域に移動した場合8時位置にあるプッシュボタンを3回押すだけで現地時間に合わせることが出来ます。
これだけ聞くとたいしたことが無いように思えるかもしれません。じっさいGMT機構というのは、現在ではさして複雑な機構とはいえないと思います。
しかし、この腕時計の凄さは永久カレンダーにGMTを加えたことにあるのです。
いままで、永久カレンダーの日付設定の複雑さについて延々と述べてきましたが、この腕時計はホームタイムを維持したまま日付変更線を越えてGMT機構を使用することが出来るのです。
もうここまでくると、なんと言って賞賛したらいいのかすら判りません。
他のメーカーが、日常では使い物にならない永久カレンダーを作り続けている中、好きなときに付けれられ、簡単に調整が出来、世界のどこに行っても正確な日付を知ることが出来る腕時計を創りだしたのです。
まさに永久カレンダーの人類最高傑作といえるものであり、いつかは手にしてみたい逸品だと思います。
エクスリン博士はその後も「フリーク」という化け物時計も開発しているのですが、その話もいずれは書きたいと思います。
ちなみに、残念ながらエクスリン博士は現在ではナルダンを退社しており、スイスの国営時計博物館の館長をされています。
ではでは

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ども、当直明けで眠いbenoitです。
さて、ずいぶん間が空いてしまいましたが、今回はナルダンのパーペチュアルGMTの事を昨日の続きのように書いていきたいと思います。
前回は永久カレンダーの複雑さと繊細さについてまで書き込んだと思います。この永久カレンダーという機構は、非常に複雑であるという割には、持っている本人にしか凄さが判らないという、マイナーな腕時計の世界でも、かなり地味な複雑機構になると思います。
スプリットセコンドやトゥールビヨン(wiki先生にリンクして説明しようと思ったら、wiki先生ですらご存知ありませんでしたorzまた、別の機会に詳しく説明するつもりです。)のように、他の人が見ても一目で判るものと比較して、本当に自己満足以外の何者でもありません。そもそも100年も生きられないし、実際には5年ぐらいに一度のペースでオーバーホールも必要となってきますからね。
しかし、当然のごとく僕はその無意味な複雑さに惹かれてしまいます。
特に今回紹介するナルダンの永久カレンダーは、他社の物とはまったく異なると言っても良いほどの完成度を誇っています。
まず、機械式の時計とは単純な2針・3針のものであっても、基本的には逆回転を加える事はご法度です。時計というものは、当然未来に向かって時を刻むように設計されているために、逆回転は歯車や脱進機といわれる時計の心臓部にダメージを与えます。それに加えて、永久カレンダーというのは400年分の日付や曜日、物によっては月齢までが歯車によってプログラムされています。
当然、逆回しなどは禁忌中の禁忌となってしまい、前回書いたようにうかつに針を進めてしまえば、とんでもない事になってしまいます。例えば、うっかり年をつかさどるプッシュボタンを3回押してしまったとしましょう。この時計が次に正確な日時を示す事ができるのは、ゼンマイが切れて動かなくなってから3年後です。
よほど気が長い人でもないかぎりは、数万から時には10万円以上のお金と数ヶ月の時間をかけて調整を頼む事になります。この値段や時間にに驚かれる方は多いと思いますが、スイスを中心としたヨーロッパの複雑時計というものは、本社の熟練した専門の技術者でなければ調整できない事がままあるのです。となると、スイスまでの輸送費や技術者の人件費を考えると調整だけで他の腕時計が買える値段になる事も珍しくありません。
このように、永久カレンダーというものは金のかかる機械式腕時計の中でも、地味なくせに扱いにくいものなのです。
さて、そこでこの不条理な永久カレンダーの世界に救世主としてナルダンのパーペチュアルカレンダーが登場するのですが、疲れてきたので「その3」に続く事になります。
いやー、我ながらあまりの自己中心ぶりにビックリですが、許してもらえたら嬉しいです。
ではでは

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ども、腕時計を一つのカテゴリーにしても良いかなと思っているbenoitです。
さて、今日紹介する腕時計「パーペチュアルGMT」ですが、これもユリス・ナルダンの説明から始めたほうが良いかと思います。
まず、いわゆる高級メゾンといわれる時計メーカでは「創業200年」などの歴史を感じさせる紹介が良くあるのですが、これはあくまでも形式上の事です。
というのは、1969年にセイコーの手によって産声を上げたクォーツの攻勢により、一部を除いたスイスの時計メーカは、そのほとんどがつぶれたり、経営権を他国の投資家に売り払ってしまっています。その後1980年代の半ばから始まった機械式時計の復興に伴い再スタートしたメーカが多いのです。
別に、この流れ自体は自然の事だと思うのですが、休業期間や一度つぶれたのを無視して「創業百年数十年」っていうのは、どうかと思います。一部の「時計ビ○ン」などの雑誌が、やれ歴史のあるメーカだ、マニュファクチュールだと煽っているのを見るとげっそりとします。
「歴史やステータスなんて飾りです。偉い人には、それが判らんのですよ。」といったところでしょうか。
このユリス・ナルダンも一連の再興会社の一つです。ただ、そのリスタートはたいへん衝撃的で興味深いものでした。
ユリス・ナルダンの経営権を買い取ったラルフ・シュナイダーと、ナルダンの頭脳と称されるルードビッヒ・エクスリン博士のタッグにより、1985年に「ガリレオ・ガリレイ」が発表されます。
この腕時計は時計塔などの大きさをもって可能であった、天体の動きを表す事が出来る天文時計を腕時計で再現するという、とんでもない代物でした。
ナルダンは、その後も天文時計である「コペルニクス」「ヨハネス・ケプラー」を発表し、天文時計三部作を完結させます。
そして、エクスリン博士が次に開発したのが自らの名をつけた永久カレンダーでした。
ちなみに永久カレンダーというのは月の大小や4年に一回のうるう年も歯車の動きのみによって再現するという複雑機構の事です。
この永久カレンダーという機構は複雑な分、きわめてデリケートなものが多く、キチンと動かせば100年に1回日付をあわせればよいのですが、下手に日付をいじるとメーカに持ち込まないと修正できないものも多くありました。
この永久カレンダーの利便性を残し、不便を排したものがエクスリン博士の開発によるパーペチュアルカレンダーなのです。

というところで、例のごとく具体的な腕時計の話はその2で話します。
ではでは

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ども、ちょっと夏バテ気味のbenoitです。
今日は、僕の趣味の一つである腕時計について書いていきたいと思います。今後も、腕時計について書くことがあると思いますがレビューした腕時計をすべて所有しているわけありません。知人の物やお店で見せて頂いただけの物も含みますので誤解の無いようにお願いします。
ていうか、そんなお金があったら、今頃は銀座のマンションでガウンを着て暖炉の前でブランデーを飲んでます。(僕のお金持ちのイメージ)
さて、このパテック・フィリップというメーカーですが、まあ色々と意見はあるのでしょうが時計好きの間では最高のメゾンとして知られています。このパテックを頂点として、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーディマ・ピゲが腕時計界の御三家と言われています。最近では、これにランゲ&ゾーネやブレゲを加えて5大時計メゾンと称するる事もあるようですが、あまり一般的とはいえないと思います。
今回紹介するアクアノートは、パテックの中でもちょっと異彩を放っている時計です。
元来、雲上と称される高級メゾンはゴールド、プラチナの腕時計のみを生産し、ステンレススチール(SS)の時計は生産していませんでした。高価な貴金属のみを扱うことにより、自分のブランドのステータスを高めていたわけですね。
ところが、この概念はジェラルド・ジェンタという天才デザイナーによって覆されます。
1972年にオーディマ・ピゲより「ロイヤルオーク」というブレスレッドまでオールステンレスの腕時計が発表されました。このジェンタデザインによる腕時計が普段使い可能な高級スポーツウォッチの元祖といわれています。
同名の船舶の窓の形にヒントを得たといわれる独特の八角形のベゼルや六角形のビスが話題となり、爆発的な人気を得て、現在に至るまで基本デザインを崩さないまま生産され続けています。
そして、同じく1972年パテックからも同じようにジェンタデザインの腕時計が発表されました。それが、「ノーチラス」です。(すいません、アクアノートにたどり着くまで、もうちょっとかかります)
この「ノーチラス」も、やはり八角形をモチーフとしたオールステンレスの時計なのですが、「ロイヤルオーク」が比較的正八角形に近いデザインだったのに対し、「ノーチラス」は円形・四角形・八角形の間を取ったようなユーモラスなデザインでした。この時計は、その独特のデザインとパテック初のステンレスウォッチということで賛否両論を受けました。しかしジェンタのデザインは時代の流れを受け、風化するどころか評価を上げ、ちょうど今年まで生産されていました。
その「ノーチラス」の流れうけ、よりカジュアルな方向にアレンジしたのが1997年に登場した「アクアノート」です。
「トロピカルバンド」という名称のゴム製のストラップに加え、文字盤も同様の格子模様が入ったゴム製の文字盤を使用するという、より大胆なデザインとなりました。
このデザインも、やはり賛否両論で「革新的だ」という意見から「安っぽい、はずしすぎ」という意見までさまざまです。
現在でこそ、ブルガリやフランク・ミュラーにおいてもラバーストラップは珍しくありませんが、当時においてはSSどころかラバーストラップを使用し、文字盤にまでラバーを使用するというのは、まさに革新的でした。
僕個人の意見は、ウィットに富んでいながら、シンプルさを失っていないのではないかと好意的なものです。全体的に大ぶりになっていく腕時計の潮流の中で、40mm未満で、薄く装着しやすいところも気に入っていますよさそうです。(えーと、決して嫁さんに内緒で買っていません。持ってないよ。ホントだよ。)
ただ、この時計の良さは実際に手にとって見ないと伝わらないと思います。写真やWEB上で見るだけでは「スウォッチとかわらない」なんていう意見が出てきてもおかしくない程です。まあ、実際に手にとっても同様の暴言をする人もいるかもしれません。(M茂、お前の事だぞ)
供給量が少なく、なかなか店頭で見かけることは無いとは思いますが、もし見かけたら、ぜひ手にとってみて下さい。
ではでは

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HN:
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性別:
男性
職業:
ホワイトブルーワーカー
趣味:
腕時計、デジモノガジェット集め
自己紹介:
30代半ば、2児の父です。
好きなものは、腕時計、デジモノ、ヘッドホンなど。
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